社説 核燃料の再処理 破綻から目をそらすな - 信濃毎日新聞
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青森県六ケ所村で建設中の核燃料再処理工場が、原子力規制委員会による安全対策の審査に事実上合格した。
全国の原発から使用済み核燃料を集め、プルトニウムやウランを取り出す工場である。
設備の工事計画の審査が残っており、稼働時期はまだ見通せないが、大きく踏み出した形だ。
政府は、使い終わった核燃料を繰り返し利用する「核燃料サイクル政策」を進めてきた。再処理工場は、その中核となる。
福島第1原発事故を経て原発の利用は低迷し、核燃サイクルの構想は既に破綻している。現実から目をそらして工場稼働を目指す姿勢は、間違っている。
政策の失敗を国民に丁寧に説明すべきだ。再処理を断念し、使用済み核燃料は廃棄物として直接処分する道を探る必要がある。
着工は1993年。度重なるトラブルによって完成時期は24回延期され、現在は2021年度上半期を目指す。事業費は13兆9400億円に膨れ上がった。
工場では核燃料棒を切断し化学処理してプルトニウムとウランを抽出する。それを混合酸化物(MOX)燃料として再利用する。
規制委による審査は、地震や津波の対策が中心だった。安全対策が充実したとしても、核燃サイクルの根本問題は放置された。
MOXは元々、高速増殖炉という特殊な原発での利用を想定していた。だが研究段階の原型炉もんじゅは、冷却剤のナトリウム漏れ事故など深刻なトラブルが相次いだ末、16年に廃炉が決まった。
政府や大手電力はその後も核燃サイクル政策を維持しようと、一般原発でMOXを使うプルサーマル発電を推進。だがこれも、福島事故後は原発の再稼働が進みにくく、導入は4基にとどまる。
日本は既に、海外への再処理委託などで生み出したプルトニウムを、18年末の時点で45・7トン保有する。核兵器に転用でき、原爆約5千発分になるという。国際的な懸念が高まっている。
危険で使い道もないプルトニウムを生む再処理工場が、稼働する意味を失ったのは明らかだ。
こんな状況でも政府や大手電力が核燃サイクルにこだわり続けるのは、断念すると、各地の原発などにため込んだ使用済み核燃料が行き場を失うからだ。
いずれ直面する問題だ。早急に政策転換し、生み出した核のごみと正面から向き合うしかない。
(5月14日)
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May 14, 2020 at 07:25AM
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