新型コロナウイルスの感染の確認(19事例目関係)等に関する記者発表の要旨について - pref.ehime.jp
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更新日:2020年5月25日
日時:令和2年5月23日(土曜日)15時00分~15時26分
場所:知事会議室
(知事)
できるだけ詳しくお話ししますので、ぜひマスコミの皆さん、また、県民の皆さん、正しく恐れるという前提でお聞きいただけたらと思います。
県内で、新たに1名の感染者が確認されましたので、公表させていただきます。昨日の記者会見の最中に、1人が検査中で、ひょっとしたらということを申し上げましたけども、その後、陽性確認した方については、ペーパーで皆さんにお知らせしたとおりでございます。このdの方は、昨日のうちに発表していますので、これが昨日までということになります。今日はそれ以外、19事例目で、dの方(の陽性判明)の後、昨日の16時以降の19事例目の牧病院の関係者として3件、それ以外に医師からの要請のあった4件、合計7件のPCR検査を実施し、その中で、今回新たに1名のeの方の感染が確認されました。この方は、19事例目の関係者の方となります。ということでこの事例以外につきましては、全員が陰性ということがまず第一点でございます。
検査の結果が判明しましたのは、昨日の20時ごろでございます。まずは感染された方に本当に心からお見舞いを申し上げさせていただきます。一日も早いご回復をお祈り申し上げさせていただきたいと思います。プライバシーに配慮した上での公表にご理解をいただきましたので、現在把握している内容について公表させていただきます。
このパネルのeの方になります。80代の女性の方でございます。住所地は松山市。19事例目のこのNの方、一度最初の方が(陽性)確認される前の日に退院された方との関係でございます。退院された方が12日に入居された高齢者施設ですね、ここにいらっしゃる方になります。18日から咳の症状が現れまして、その後も咳や咽頭痛の喉の痛みの症状が続いたため、22日にPCR検査を実施しましたところ、陽性が判明しましたので、既に昨夜のうちに指定医療機関へ入院済みでございます。5月12日に牧病院の退院患者Nの方が施設に入居された際に、接触のあった可能性があるとは聞いておりますが、保健所の調査では、いろんな聞き取りをする中で、eの方については、Nの方との関係では、そんなに濃厚な接触はないという報告の下に、濃厚接触者とはしていませんでした。翌13日に、退院患者Nさんの感染が確認されましたので、その時点での調査ではNの方との接触が確認された方は、入居者4名と施設の職員10名であるという松山市保健所の調査でございました。この合計14名の方を濃厚接触者といたしまして、この方々14名につきましては、既にPCR検査を実施し、陰性が全員確認されているところでございます。現在、入居者3名は引き続き施設内で待機、職員10名と一時的に帰宅している入居者1名も全員自宅で待機という状況になっています。また、濃厚接触者以外も必要に応じPCR検査を実施しておりまして、これまでに症状が現れた施設の入居者1名と関係者1名は、検査で陰性が確認されています。今回のこの方も同様に症状が出たことから、同時に検査を実施したところ、陽性が確認されたものでございます。ですから、最初の濃厚接触者14名は陰性が確認されましたけれども、念のため、広げて検査を継続している中で、お一人だけ症状が現れたので、そこに検査に加わっていただきました。
今回の感染確認を受けまして、重症化しやすい高齢者が多数入居する施設という性格を踏まえまして、施設内での感染の状況を確認するため、実はもう昨日20時の確認の後に、速やかに行動が開始されています。施設の職員27名、そして入居者44名で、この44名の方には、既に濃厚接触者として検査を行って陰性が確認された方も、もう1回念のため(検査を)やりたいと思いますので、その再検査の3名を含む合計71名を対象に、PCR検査を行う予定でございます。今日、フル回転で実施いたします。施設の方も全面協力していただいておりまして、総力を挙げて松山市保健所が頑張ってくれました。昨夜から今日にかけて既に全員の検体は採取済みでございます。本日中に、県衛生環境研究所がフル回転しまして、検査を実施いたします。
施設では面会を制限していたと聞いておりますが、さらに念のため外部の方との接触の有無や出入り等も含めて、さらなる聞き取りを行いたいと思います。例えば、清掃とか、あるいは公人の方も訪問されているように聞いていますので、そういったことも含めて、聞き取りを行っていきたいと思います。
牧病院での集団感染に引き続きまして、松山市から県の全面的な支援について、昨日要請が市長からありました。牧病院も保健所を有する松山市が管轄になりますけれども、大変、大規模な件であるということで、市の方から県に指揮を執ってもらうよう要請があって、実施してまいりました。今回もまた別の件になりますが、引き続き県で指揮を執るという要請をいただきましたので、引き続きこちらの方で総指揮を執らせていただきたいと思います。このため、昨晩、私からも施設の代表者に電話をさせていただきました。全面的な協力が必要であるということで要請させていただき、受諾いただいておりますので、松山市保健所とも連携しながら、迅速に、徹底的に、スピードにこだわって、そして丁寧に調査を進めていきたいと思います。
検査の進捗状況等でございます。まず、19事例目の全体像、これ(濃厚接触者等のうち高齢者施設関係者の欄)が加わります。濃厚接触者として今まで出していましたよね、ここまで。その中から今日の高齢者施設を抜き出して分かりやすく表示させていただきます。(牧病院の患者のうちの陽性者)は昨日の後で報告した1名分だけは加わっていますけど、それ以外の変更はございません。濃厚接触者等に今日ご報告したとおり変更がございます。今回新たに、ここ(濃厚接触者等のうち高齢者施設関係者の欄)に陽性となった1名eの方、この方が入ってまいります。ここ(濃厚接触者の欄)も同じですから、1人プラスになります。そして、高齢者施設の関係者(でPCR検査を行う)71名と申し上げたのは、(陰性)16名の中から3名が念のための再検査があるということで(検査予定の)68プラス3人の71名を今日検査するということになります。これを加えて合計で、これは抜き出していますから150名が濃厚接触者等関係、今の段階での関係でございます。陽性が先ほど申し上げましたように、プラス1ということで4名に変更とさせていただきます。これまでもずっと申し上げてきた来週中に検査を予定している8名の方がここの点線で抜き出しています。最下段(濃厚接触者等のうち高齢者関係者)は全体で85名、そして陽性が今日の1名。陰性が16名、そして残りの今日も検体が採取済みである68名プラス、この中から3名について今日PCR検査を実施する予定でございます。
クラスター対策は、初動で全てが決まると考えております。これまでと同様に、幅広い検査を行って、全容の把握を行い、早期の囲い込みを目指していきたいと思います。ほとんど、大体、今日も囲い込みの準備はできつつありますが、まだ調査はまだ続いていますので確実とまでは言いませんが、大体の囲い込みはできつつあるということであります。検査結果等を踏まえて、調査を進め、ともかく地域へ感染が広がらないように、関係者の特定と自宅待機の要請による徹底した囲い込みを行います。クラスター対策でございます。
また、学校関係者につきましても、既に聞き取りを始めていますので、早期に全容を把握して、施設の全面的な協力の下に情報収集を行っていますので、その情報を総括的に判断し、影響の有無を見極めて、前も申し上げましたように、何か変動要因が起こった場合は、個別対応ということをやるということで申し上げているとおり、適切な対応を行う予定でございます。
入居者へのケアの継続に向けて、施設や関係者との連携も必要であるというふうに判断していますので、このあたりも丁寧に、着実に進めていきたいというふうに思います。これまで医療機関のクラスター対策について、第1段階の囲い込みは、牧病院の方は完了したと発表させていただきました。今回、この医療機関とは別に、新たに高齢者施設の感染が確認されましたので、施設での2次感染の可能性も考えられますので、この施設は囲い込みの中で、同様に、健康観察、PCR検査の実施対象としていた施設でございます。(感染者が)戻った所ですから、そもそもそういうふうな可能性もあるということで対象にしていた施設でございます。これ以上の感染拡大を防ぐことはもちろん、地域へ感染が広がることがないよう囲い込みと封じ込めに全力を尽くしてまいりたいと思います。
なお、マスコミの皆さんには、本当に、そのあたりをしっかりと守っていただいております。こういうクラスターの発生の可能性がある施設の場合ですね、例えば取材なんかで中に入った場合ですね、その後に陽性者が出て、濃厚接触者が出て、その濃厚接触者がもし陽性になった場合、この取材で入った方も場合によっては濃厚接触者になっていくというのがクラスターの恐さなんですね。これはですから公人の方についても同様なことが言えますので、そうするともしこれが陽性、陽性だったらまたそこから追っかけていくという本当に大変なことになりますので、注意深く取材していただけたらと思いますし、公人の方もぜひそのあたりのリスクというものを考えて、慎重な行動をお願いしたいというふうに思います。以上です。
(あいテレビ)
今回のeの方が、Nの方が入居した際に接触の可能性があったかもしれないとのことだが、あらためてこの現時点で分かっている感染経路っていうのはどのように考えるか。
(知事)
そうですね、Nの方が(施設に)帰られてから発症されていますので、ですからその時に、これはちょっと保健所の方で調査していますから、いろいろなことを聞き取りながらどれくらいこの方と接触した可能性があるのかというのを一人一人入念に調査されたと思います。その中で密度の高い接触があるのではないかと判断された方が14名で、この方々については、先ほど申し上げましたように既にPCR検査を実施して陰性が確認されているんですけども、聞き取りの中ではその14名の方よりは接触度合いがほとんど見られなかった方に今回出ているということですから、コロナの感染力というものがやっぱり強いということは間違いないと思っています。ですから、囲い込みというのが本当に大事であるとあらためて認識しています。
(南海放送)
関連して、接触の可能性があったかもしれないということなので、今のところ明確に接触したことは確認できていないと。
(知事)
そうですね。施設の中ですからね。そこは分かる。
(八矢副知事)
同じ場所である程度の時間を共有していたことは確認できているんですが、本人と直接何かやり取りがあったとか、会合があったとか、そういった直接的な接触は確認できていないということです。
(知事)
例えば席が離れていた、で、たまたますれ違う時に飛沫(ひまつ)感染があったとか、そんなことは考えられるかもしれないですね。そこは普通の調査では、「いや席が離れていましたよ」ということになるとなかなか特定ができないということもあるかもしれませんね。
(南海放送)
最初に濃厚接触者とされる方14名がいらっしゃったということだが、その時点でこの方を含めるのはなかなか難しかったというか。
(知事)
そうですね、それは保健所の判断になりますけれども、まあ(濃厚接触者に当たる)接触の度合いが考えられないという判断だと思います。
(南海放送)
もしかしたら物を伝って感染した可能性もあるのではないかと思うが、その施設内の感染予防策が不十分だとか、そのあたりは。
(知事)
施設は、報告によると、やっぱりかなり気を遣って、これまでも県がこうした高齢者施設等にも注意喚起を促していますので、かなりしっかりとした対応はされています。
(読売新聞)
関連して、これは、このNさんが今転院してきたことでeさんにもかかったということだが、この間に誰か介在している可能性はまだあるという認識で。
(知事)
いや、今のところないです。
(読売新聞)
直接Nさんからeさんにかかったんではないかという。
(知事)
移動に携わったご家族も全部もう囲い込んで、検査も実施し、陰性も確認されていますし、待機もしていますので。
(読売新聞)
この施設内の患者さんなり職員に一度かかったのがどこかに、でその一度かかった人が陽性が出てないということはあるのか。そのNさんが来て、その施設内の利用者さんや職員さんが一度かかって、このeさんにかかったんだけども、他に一度かかった人がまだ陽性になっていないという可能性はもうないと考えていいのか。
(知事)
(それも含めて)全員検査をやるということです。
(読売新聞)
取りあえずその結果が出たら、ある程度それはないということが分かると。
(知事)
そうですね。だから、もう既に検体も全員採取して、あと少し周辺の調査はまだ継続していますので、少なくとも職員さんと入居者さんにつきましては既に囲い込んで、全員の検体採取も終わって、それをこれからPCRで今日中にフル回転で調査するという段取りになっています。
(読売新聞)
例えば牧病院以外でもこの今回の19事例目で施設内感染というようなものが起きたということについては、知事としてはこれも想定内ということで捉えてよいのか。
(知事)
まあこれは想定内とか想定外とかいう問題ではないと思うんですね。コロナは本当に徹底的にPCR検査をやると無症状でも陽性感染者の方が確認できますけども、全国的にはここまでの検査というのはおそらくやっていないと思いますので、コロナというのは本当に難敵だというのは何度も申し上げてきましたけれども、国全体の方針が1億2千万人全員のPCR検査をやるということではないですから、その指針をある程度ベースにしながら、必要に応じて、県の場合は国の指針以上にPCR検査を行うということで、特にクラスターの場合はもう経験がありますので、初動段階の囲い込みが重要であるというふうな戦略の下に今回も実施をするということでございます。
(読売新聞)
最後に、学校の話も先ほど少し一部されていたが、今のところは、今日の結果が出たらどうなるか分からないけれども。
(知事)
そうですね。正直言ってこの高齢者施設のこちら(パネルの「検査予定」)の、今日やるこの68名プラス3名の71名の方々の検査結果を待たないと次の判断というのは難しいですから、もちろん今これと並行してやっているのが、それ以外の方々がいるか、ここで陽性者が出た場合は、その方々に接触があるかどうか、場合によっては濃厚接触者になると。もういろんなケースが考えられますから、今の段階ではこれを待つということになろうかと思います。
(読売新聞)
それを踏まえて最終的に25日(に学校の完全再開が)できるかというのがまとまると。
(知事)
そうですね。
(愛媛新聞)
今日(発表の)判明された方だが、当初の濃厚接触者14人ではないけれども、濃厚接触者という捉え方でよいのか。
(知事)
ということではないんですよ。
(愛媛新聞)
濃厚接触者とは言えないということか。
(知事)
そうですね。行動履歴の調査確認、これはもう個人個人、それから施設、全部確認していきますので、その調査の範囲では先ほど申し上げたように長時間このNさんと一緒にいたとかですね、会話をしたとかいうのは全然確認取れていないんですね。ですから、本当にすれ違いの時とかそういう可能性はあるかもしれないですね。濃厚接触者という範疇(はんちゅう)には入らない、断定はできないんですね。このあたりはすごく難しいですね。ですから、今回はそういう意味で全員(PCR検査を)やろうという判断をしています。
(愛媛新聞)
ちなみに咳や咽頭痛はあるけども、発熱の症状はなかったということか。
(知事)
熱はないですね。
(南海放送)
Nの方との接触はそれほど濃厚なものは確認されていないということか。
(知事)
そうなんです。
(南海放送)
施設内でのNさんからの感染だろうという根拠としては、面会を制限していて、施設内での関係者との接触しか確認されてないからということか。
(知事)
そうですね。この方、念のため面会記録(を調べると)、4月20日以降だっけ。何日。
(八矢副知事)
5月の上旬以降。
(知事)
5月の上旬以降、Nさんが(施設に)帰ってから外部の面会もゼロです。ありません。
(あいテレビ)
最初は牧病院の2階病棟での集団感染ということから、今後このように別の施設でも広がりが今後もしかしたらあるかもしれないというようなそういった懸念について、あらためての所感というものは。
(知事)
そうですね。コロナはゼロにすることはできない相手ですから、基本的には、大事なのが個人個人の生活上の行動に尽きると思っています。うつらないように自己防衛をし、うつさないように周りに配慮をし、県外への当面の外出自粛とそれから3密回避を一人一人がやれば防御策になるんですね。でもそれだけで全員がきっちりできるわけではないですから、散発的にコロナの陽性確認が出る可能性はいつでもあると思っています。その場所がこうした施設の場合には、場合によってはクラスターということになることも今後とも全国どこでもあり得ると思っています。であるがゆえに、本当に初動段階での囲い込みがどこまでできるかがクラスター対策の最大のポイントになると思いますから、そのためには指揮系統が一本化されること、関係機関が連携できること、そして施設の全面協力、この三つの要素があれば、割と早い段階で囲い込みはできるというふうに思っています。その後は、症状を健康観察しながら、病院に行っていただいたりすることを繰り返して、最終的に封じ込めると。これをやっていくということを丁寧に進めていくことが大事だということではないかと思います。
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