前田九段の〝お目を拝借〞第13手「薪割り流(前篇)」|将棋コラム|日本将棋連盟 - shogi.or.jp

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『目には青葉 耳には山不如帰(ほととぎす) 口には初鰹』

江戸中期の俳人・山口素堂(やまぐち・そどう)の有名な俳句が、スッ~と浮かんでくる季節になりました。目に鮮やかな「青葉」、鳴き声が耳に心地好い「不如帰」、食べて美味(びみ)なる「初鰹」。どれも夏の季語で、通常、季重なりはNGの俳句も、この句ばかりは許されているようです。なお、「耳には」と「口には」は、素堂の句では省略されています。

この句が有名になり、初夏に出回る鰹(初鰹)が〝粋な物〞として江戸っ子に広まったとのこと。ぜひ、今年もこの三つを楽しみたいものですが、残念ながら新型コロナウイルスの騒動が治まらず、どれも落ち着いて楽しむわけにはいかないようです。

感染防止の基本は「3密」と言われているため、1年に一度、6月に行われる棋士総会=東京に棋士が一堂に会す定時総会=も今年は中止となってしまいました。仮に実施されたとしても、その終了後、この上ない楽しみである昔馴染みを誘っての〝新宿の寿司屋で一献〞、という酒宴はできないでしょうね~。新宿(歌舞伎町)は、私の聖地というのに......。

映画「ローマの休日」のラストシーンに、記者がアン王女のオードリー・ヘプバーンに「一番好きな都市は?」と問うたとき、彼女が「Rome, by all means, Rome.」 (ローマです!何と言っても、ローマです!)と答えるシーンがありますが、それに倣えば、「新宿です! 何と言っても、新宿です!」というぐらい、私にとって新宿はメッカなのでありますヨ。それが、今年は行けないとなると......とっても悲しい!! 悲しすぎます!! とまぁ、暗い話をしていても気が滅入るばかりですので、今回は明るくコミカルな話をしましょう! こういうご時世では「笑い」が一番ですからネ。

将棋指し・佐藤大五郎九段

皆さんは「佐藤大五郎九段」をご存じでしょうか? 今の若い方は知らないでしょうね。「薪割り流」とか「薪割り大五郎」の異名で知られた棋士です。すでに亡くなられておりますが(2010年9月1日没。享年73歳)、腕力の強い豪快・豪傑の棋風で、〝棋士〞ではなく〝将棋指し〞という呼び方がピッタリの先輩でした。棋風に加え、〝大五郎〞という子連れ狼を想起させる厳(いか)つい名前のイメージから、さぞや強面(こわもて)の恐ろしげな人という印象を持ちますが、あにはからんや、素顔はとても〝オチャッピー〞、〝お茶目〞な人なのです(なお、柔道は二段の猛者です)。


佐藤大五郎九段の対局の様子(1)

ちなみに、大五郎先輩の主な戦績は、第6期王位戦(1965年)の挑戦者、そして、第4期名棋戦(1977年)で棋戦優勝です。なお、順位戦のA級には通算2期在籍。私とは比べようのない一流棋士なので〝有馬稲子〞。その先輩と初手合いのとき、ドキドキしながら盤前に座ったのを覚えていますが、まずは第1図をご覧いただきたいと思います。先手が大五郎先輩です。

【第1図】

初形の配置ですから特に問題はないようですが、ナニかヘンでしょ? そうです、飛と角の配置が逆なンですね~。でも、その状態のままで定刻となり、記録係の「それでは佐藤先生の先手でお願いします」の声に、大五郎先輩の初手は第2図の▲2六歩。

【第2図は▲2六歩まで】

「ちょっと先輩~、許してくださいよ~」
「おっと、これは失礼。ウッカリ、ウッカリ、オットット!」

駒を並べ替える仕種(しぐさ)も不器用に、もうこちらは笑うしかない状態。緊張もほぐれたのでありました。なお、これは単なるミスなので、反則にはなりません。

シテ、またある時は第3図。

【第3図】

今度は飛・角の位置は正しいのですが、やはりどこかが......お分かりかしら? 今度は金と銀の配置が間違って〝イグザイル〞。

対戦する相手は変われども、大五郎先輩は第1図のAバージョンと第3図のBバージョンをしばらくの期間、繰り返していました。つまり、初めからワザと承知でやっていたのですネ。
こうしたことから〝お茶目〞な性格と分かるのですが、いつもいつも同じことの繰り返しでは〝伊佐坂マンネリ〞します。そこで、〝新バージョン〞が開発されたのです。しかし、今度の〝お茶目〞は、駒の配置ではありませんでした。

第4図は、某若手棋士との終盤。後手が大五郎先輩です。

【第4図は△5五桂まで】

すでに先手玉は受けなし。先手が勝つには王手の連続で後手玉を詰ますしか〝ナイジェリア~〞。

同じ日、対局だった私は時間に余裕もあり、第4図の局面を下座に座る若手棋士の後ろから見物していました。ほかの棋士も大勢、覗きに来て、立ち見で成り行きを見物しています。終盤の「詰むや、詰まざるや」の局面をリアルタイムで見るのは、とても面白いですからね~(そこへの興味は、棋士の本能ともいえます。また、当時は立ち見で覗かれても、対局者が文句を言うことはありませんでしたね。むしろ自分の力の見せどころと、それを楽しんでいました。今とは違い、寛容な時代だったのです)。

指し手は第4図から、▲5三金△同玉▲3三銀成△同玉▲6四歩で第5図に進展。

【第5図は▲6四歩まで】

ここで、大五郎先輩の〝お茶目・新バージョン〞が〝お披露目洋子〞されたのです。

「トッ!! トッ!! トン死か~!?」

▲6四歩の王手に突如、慌てふためくような声が......しかし、これが大五郎先輩の役者たるところ。単に「トン死!!」と叫ぶのではなく、頭に「トッ!! トッ!!」の前振りを入れるのが小技で、料理でいえばスパイスのようなもの。これで、〝さも驚いたふうを装う〞のです。言い換えれば、〝三味線を弾く〞ようなもので、本当はチッとも驚いていませんし、頓死でないことはプロなら皆、分かっています。ちなみに、大五郎先輩は詰め将棋の名手でもあります。いわんや、こんな〝詰む・詰まない〞が分かりやすい局面では、間違いようが〝内藤洋子〞(スンマヘン、さっきから古くて......)。

注)巷間、使われる「頓死」は、「突然死ぬこと。急死」の意味ですが、将棋用語の「頓死」は、「詰みがないのにウッカリ詰まされること。誰でも分かる簡単な詰みのこと」の意味。プロの世界で「頓死」は、とても恥ずかしいことです。ちなみに、詰みがなくても「難解手順」で詰まされたときは頓死とは言いません。


佐藤大五郎九段の対局の様子(2)

第5図に戻り、大五郎先輩は△6四同玉と取るそぶりさえ見せ、お茶目を入念に演出する所作まで披露。そうしてひと呼吸おき、△5二玉と引きました(△6四同玉は、▲5四飛△6三玉▲6四香で本当のトン死になります)。

過多の演出までやられては、相手はたまったものではありません。バカにされていると感じ、腹が立ったのか、第5図以降も指し手を続けていきました(その気持ちはよ~く分かります)。

第5図から、△5二玉▲6三歩成△4一玉▲6一飛△5一歩▲5二と△同玉▲5四香△4二玉▲5三香成△同玉▲5四銀△4二玉(最終図)で投了。

【最終図は△4二玉まで】

憤懣やる方ない先手は王手を掛け続けましたが、大五郎先輩の応手は正確無比。トン死することなく勝ちを収めたのです。

この〝お茶目・新バージョン〞、前述のAバージョン・Bバージョンに比べるとなかなかの出来栄えで、大いに外野席の見物人を喜ばせたので〝アリ~ナ〞。

そして、これがしばらく続くのです。次回は第二弾を。

前田九段の〝お目を拝借〞

前田祐司九段

ライター前田祐司九段

1954年3月2日生まれ。熊本県出身。アマ時代から活躍し、1970年、71年と2年連続でアマ名人戦熊本県代表として出場。1972年に4級で奨励会入会。1974年9月に四段となり、2000年9月に八段となる。 早見え、早指しの天才肌の将棋で第36回NHK杯では、谷川棋王、中原名人を撃破(※肩書きは当時)。 決勝戦で森けい二九段を千日手の末、勝利し棋戦初優勝を飾った。2014年6月に現役を引退した。

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