【ラグビーコラム】新型コロナウイルス自粛ムードの中、吉田義人氏のキッズラグビーに歓声 - サンケイスポーツ
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【ノーサイドの精神】東京五輪は1年延期された。トップリーグは史上初めて中止された。新型コロナウイルスの猛威おそるべしである。
ウイルスの感染拡大で全国のほとんどの小、中、高校が、3月2日から臨時休校に入った。子供たちは家に缶詰め状態。親にも負担がかかる。そんな状況に立ち上がったのが、サンケイスポーツのラグビー評論でおなじみ、元日本代表WTBの吉田義人氏だった。
自らも、小学校4年の男の子の父親である吉田氏。「遊ぶところがない」といった“ママ友”たちの声を聞き、何かできないことはないかと考えたのが「キッズ7人制ラグビー」のイベントだった。3月下旬、東京・町田市と千葉県内で2度開催。吉田氏の一人息子も親譲りの快足を披露するなど、それぞれ50人あまりの参加者でにぎわい、大盛況のうちに終えた。
「こんな時期にという批判ももちろんあるでしょうが」と、吉田氏は話し出した。
「子供たちのあり余るパワーを、どうやって発散させてあげられるか。スポーツ施設など閉鎖が相次ぎ、“どうすればいいんだ”という声も聞こえてきた。そこで、近しい人たちから声をかけていった。もちろん、保護者の方の賛同も必要なので有志という形で。14人集まって、何とか7人制のゲームでもできればいいかなと思っていたが、思いのほか、多くの方に来ていただけた」
6分ハーフのゲームなどで、子供たちの目が輝き、父母の応援の声のボルテージが上がる。イベント後はみんな、うがい、手洗いを忘れない。
「そういう予防策はもちろんだけど、ウイルスに対抗するには免疫力も大事だと思う。家に閉じ籠もり続けると、免疫力が衰えるというじゃないですか。ストレスも免疫には大敵。外に出て新鮮な空気を吸って、思い切り走り回ることで、それを見ている親御さんともども心が豊かになり、ストレスが解消されればいいと思う」
帰り際、子供たちや父母から「楽しかったー」「またやってください」という声が相次いだ。世の中はまだ、自粛ムードが漂うが、安全を確保しながらのこういう営みも必要なのではないか。「これだけの方々に賛同いただいた。それが事実です」。吉田氏の言葉も力強かった。
田中 浩(たなか・ひろし)
1983年入社。ラグビーブーム全盛期に担当を約10年、その後デジタルメディア、ボクシング担当、アマ野球担当などを経て2008年から運動部一般スポーツ担当デスクを務め、14年秋に二十数年ぶりにラグビー取材の現場に復帰。秩父宮ラグビー場でトライ(高校都大会決勝)と東京ドームでヒット(スポーツ紙対抗野球)の両方を経験したのがプチ自慢の59歳。
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March 25, 2020 at 09:39AM
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