芳根京子、躍進を支える“パワーの源”は「喜んでくれる家族の顔」<Interview>(ザテレビジョン) - Yahoo!ニュース
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幅広い役を演じ分け、着実にステップアップを続ける女優・芳根京子が、1月17日(金)公開の映画「記憶屋 あなたを忘れない」に出演。山田涼介(Hey! Say! JUMP)演じる主人公・遼一の幼なじみ・真希を演じている。
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本映画は、シリーズ累計50万部を超える織守きょうやの小説「記憶屋」を原作に、山田演じる大学生・遼一が恋人の記憶を取り戻すため“記憶屋”探しに奔走する姿を描く、大切な記憶を巡る物語。
映画「ツナグ」(2012年)、ドラマ「天皇の料理番」(2015年、TBS系)、「義母と娘のブルース」(2018年、TBS系)などを手掛けた平川雄一朗が監督を務め、天真らんまんな女子大学生・真希を芳根が、遼一の記憶だけを失ってしまった恋人・杏子を蓮佛美沙子が演じる。
WEBサイト「ザテレビジョン」では、1月10日にスタートしたドラマ24「コタキ兄弟と四苦八苦」(毎週金曜夜0:12-0:52ほか、テレビ東京系)に続き、芳根にインタビューを実施。
演じる真希のキャラクターについて、作品にちなんで「消されたくない記憶」にまつわる話、さらには芳根流のゲン担ぎについても語ってもらった。
――真希というキャラクターを演じる上で、どういうアプローチをされましたか?
台本を読んで、最初はもう少し落ち着いた女の子のイメージで作品に入ったんですけど、監督から「もうちょっとテンション上げて、もっと明るくていいよ」と言われまして。
「もっと? えっ?これ以上ですか!?」と繰り返し演じていくうちに、ある日「それがいい!」と監督から言われて、何がきっかけかは分からなかったのですが、監督の思う真希と私の思う真希が一致したんです。
それまで「高さをそろえる」という作業が主だった気がするのですが、一致した日を境にそれを膨らませるという作業に変わった気がします。
いろいろなアプローチで真希というキャラクターを演じられたので、試行錯誤した日々も今では楽しい思い出です。
――真希は広島出身ですが、芳根さんの方言もすごく自然な印象を受けました。
私自身に“方言感”があるんですかね(笑)。でも、こうやって演技で方言をしゃべるとき、東京出身で良かったなと思います。(言葉が)どの色にも染まっていない分、どこの言葉にも染まりやすいですし、いつも方言は演じていて楽しいです。
――方言が抜けないことはありますか?
大阪で1年間撮影(「べっぴんさん」)していた時はなかなか引きずるものがありました(笑)。でも、短期間であればすぐに切り替えられますね。
――今回、広島でのシーンもありましたが、広島にはどのくらい行かれていたのですか?
滞在時間で言えば2、3時間くらい…。朝に東京を出て、その日の夜に帰って来るというスケジュールでした。東京へ帰る時「もう帰るの?」ってみんなに言われました(笑)。
観光する時間もなかったのですが、帰りに広島焼きを空港で食べて帰りました! 「せめてこれくらいは…」と(笑)。
――その短時間でも広島で撮らないと…という監督の強いこだわりがあったのでしょうね。
そうですね。あのシーンの景色は広島じゃないと成り立たない、という感じでした。監督は「これでいいや!」という考えが全くない方なんです。
「これがいいんだ!」というものを突き詰める、一切妥協をしない方なので、その分私も何度もチャレンジさせていただきましたし、自分との闘いでもありました。
常に初心を念頭に、真正面からぶつからせていただいたなと思います。
――ちなみに大学生役は初めてですよね。大学生を演じることに対しての思い、キャンパスライフへの憧れなどはありますか?
キャンパスライフへの憧れはめちゃめちゃあります! 衣装合わせで「今時の大学生ってどういう服を着ているんだ?」という話になった時、全然分からなかったのがショックでした(笑)。
自分が今いる環境って同世代の友達とはちょっと違うので、今時の大学生について考えたとき、ぴんとこなくて少しだけ切なくなりました。
でも、それは私が違う人生を歩めたということでもありますし、反対に私の人生を「いいな!」って思ってくれる人もいるかもしれません。結局はない物ねだりなのだと思います。自分の人生を自分で選んだので、後悔はありません。
――なるほど。そしていろいろ大学生をリサーチした結果、あのでかいリュックサックを持ったわけですね(笑)。
そうです! 大学生だったら、あれくらいの荷物はあるよねっていうふうに決まりました(笑)。
■ 廊下がすごくいい匂いだったんです
――主演の山田さんとは初共演。実際に共演されてみて、印象はいかがでしたか?
初顔合わせの時に、山田さんが先にお部屋に入られていて、私が後から入ったんですけど、廊下がすごくいい匂いだったんですよ。分からないけど、たぶん山田さんなのだろうなって。
なので“たぶんいい香りの方”というのが最初のイメージです(笑)。
――幼なじみを演じるに当たって何か意識されたことはありますか?
私は普段から積極的にアプローチすることができないのですが、2回目くらいにお会いした時、山田さんから「タメ口でいいよ!」と言ってくださったんですけど、「あの…無理です」って(笑)。
でも、「タメ口の方が幼なじみとしてのいい距離感になると思うから」って言ってくださって、少しホッとしたと言いますか、その一言で一気にくだけられた気がしました。
――作品にちなんで、もし自分の大切な人が、自分だけのことを忘れてしまったらどうしますか?
理想は「相手の幸せを願うこと」だと思うのですが、現実にそういう状況になったら、そうは考えられないだろうなって思いました。
すごく苦しくてつらいことですし、もしかしたらこうすれば思い出すかもしれない、こうすれば…って、きっといろいろな方法を試してしまうでしょうね。
どこかで踏ん切りをつけて、もう諦めないといけないタイミングがくるまで、すごく時間がかかってしまうだろうなと思います。
――では、これだけは消されたくない「うれしい記憶」は何になりますか?
作品が決まって、その作品が放送された時の家族の顔は忘れたくないですね。
もう亡くなってしまったのですが、祖父と祖母にすごくご縁を感じる作品が多くて、初めて朝ドラに挑戦した時(「花子とアン」)、その直前に祖母が「朝ドラに出ている京子が見たい」って言ってくれて、ちょうど受けていたオーディションに受かりました。
それも祖母が亡くなる直前のことだったので、強く記憶に残っています。
祖父が亡くなる時は、もともと病気で入院していたんですけど、本当に直感で「会いたい」って思って北海道まで会いに行ったんです。その時、ずっとここにいたいなって思ってしまったんですけど、祖父から「おまえはやるべきことがあるし、行くべき場所があるから、東京に戻ってやるべきことを全うしてこい。頑張ってこい!」って送りだしてくれて…。その3日後に祖父が亡くなりました。
今一緒に住んでいる祖母もいて、その祖母からは「あなたが頑張っているから、それが生きがい」って言ってもらえて、それがやっぱりうれしい。
家族のために何かをやれている自分、その時喜んでくれた家族の顔はすごく励みになる。それがパワーの源だからこそ忘れられないし、忘れちゃいけない。
それがなくなったら、何で頑張ればいいか分からなくなっちゃうと思うんです。
自分が何のためにここにいるのかを見失わずにいられるのは、家族のおかげなので、家族との記憶は忘れたくありません。
■ カツ丼も食べます
――季節はこれから受験シーズンです。芳根さんは勝負の前にゲン担ぎをすることはありますか?
手のひらに「人」って書いて飲み込みます(笑)。あとはカツ丼を食べるとか、神社にお参りにも行きます。
神社にはお願いというより、感謝を伝えようと思って定期的に行っていますね。
地元の神社もそうですが、地方に撮影などで行ったとき、近くに神社があれば行きたくなるし、神頼みはよくします。
――そういえば、車折神社(京都)にもよく行かれていますよね。
あ~!よく行きますね。1年に1回のペースで行くんですけど、今年も行きたいなと思っております(笑)。
――ものすごく多忙だと思いますが、もし1週間冬休みをもらえるとしたら行きたい場所はありますか?
1週間もらえるなら、ボラボラ島(タヒチ)に行ってみたいです!
テレビで島のことを知ったんですけど、その後ネットで調べたら最初に出てきたのが海の上にお家が立っている画像で、それを見て「絶対行きたい!」って思いました。それ以上の情報はまだないんですけど(笑)。
ただ、そこに行くには交通の便などの関係で1週間に1回くらいしかチャンスがないかもしれなくて…本当に長期の休みがないと行けないんです。
あと、ボラボラ島もそうですが、山より海派なので基本的にはどこかの島に行きたいです。国内なら宮古島に行ってみたい!
――最後に映画の公開を楽しみにしている方にメッセージをお願いします。
約1年前に撮影をしていて、やっと皆さんに見てもらえるのだと思うとすごくうれしいです。とにかく大切に、丁寧に真希を演じさせていただいたので、真希の苦しみや強さなどを分かち合ってもらえたら真希も救われるのかなと。真希のことを大切に思ってくれる人が一人でも多くいてくれたら、私も救われると思います。
1回と言わず、2回目も見ていただいたらまた違う感覚で見られる作品だと思うので、大きなスクリーンで何度でも、たくさん見ていただきたいです。
(ザテレビジョン)
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January 17, 2020 at 05:05AM
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