起業家&個人事業主必見! 創業2年目を乗り越えるための資金ハック術 - ライフハッカー[日本版]

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「今日の話、事業をはじめる前に知っておけばよかったな...」

取材を終えた後、率直な感想が口から漏れてしまいました。テーマは、事業になくてはならないお金の話です。

意欲満々で起業したり、独立開業したり、フリーランスになったり。会社員生活から一転して事業を営もうとする人々は、誰もが軌道に乗るまでにお金の不安を覚えるものです。

そこで今回は、創業2年目以降に起こりうる資金の悩みを解決するために、融資を利用する際の考え方を、融資アドバイザーであり、経営革新等支援機関(認定支援機関)の認定を受け、資金調達支援事業などを行う、株式会社SoLabo代表の田原広一(たはら こういち)さんに聞いてみました。

さらに、いま話題の少額融資の活用方法について、 弥生会計で有名な弥生株式会社の子会社で、 スモールビジネス向けのオンライン融資サービスを手がける アルトアの事例を紹介。創業2年目以降の経営課題を解消するためのポイントも整理しましたので、最後までお見逃しなく!

「借り入れ=悪」ではない。創業期は、返済実績で信用を積むべき

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田原広一:株式会社SoLabo代表取締役。2010年8月より資格の学校TACにて5年間、財務諸表論講座講師を務める。2015年12月、創業の融資を支援する株式会社SoLaboを設立。以降、融資支援実績1600件以上、潰れない会社づくりを全力でサポートしている。
Photo: 千葉顕弥

SoLaboは、1600件を超える融資支援実績を誇る、資金調達のプロ集団。成長するための戦略的な資金調達を通じて、潰れない企業経営をサポートしています。

ところが、融資=借り入れを会社存続の最終手段として考えている経営者が多いと田原さんは指摘します。

「日本では、借り入れ=悪といった考えがあります。ただ、僕の感覚としては、借り入れで支払う利息は、あくまで信用を得るためのコストだと捉えています。資金を借り入れて返済実績をつくる。その信用があれば、企業を成長させるより多くの資金を借りられるようになるんです」

しかし、実状は厳しいようです。「創業1年目、ある金融機関で借り入れをした6〜7割ほどの企業が、半年間は赤字。そうなると、次の融資も受けづらくなります。以前、ご相談をいただいた企業のなかには、年商が5000万円あっても通帳の残高が100万円を切っているケースも。自転車操業をしているわけです。この時点で、金融機関からの新規借り入れを考えても、はじめての融資なら1カ月、長くて3カ月かかるのも珍しくありません。もちろん、審査が通らない場合もあります」と田原さん。

新米経営者ほど、意欲ゆえに事業計画に理想を描いてしまいがち。自己資金だけでは賄えない事態に陥ってから融資を考えても、手元にあるのは赤字の決算書。不利な戦いの末に、創業2年目を迎える事業者が多いそうです。

また、「取引先の倒産」や「入金の遅延」といったリスクが自分には起きないと思い込んでいるのも赤字を招く原因の1つとのこと。予期せぬ天災によって取引先が大きな打撃を受け、連鎖的に影響を受ける可能性もありえます。

「理想を言えば、月商の2カ月分から3カ月分のキャッシュは蓄えておくべき。手元の資金不足は、スタッフの拡充やオフィスの増床といったチャンスを逃す理由にもつながります」と語る田原さんは、手元にある資金は「経営者の行動も変える」と説きます。

「50万円を持つ人の行動と、500万円を持っている人の行動には違いが出ます。借り入れたお金であっても、お金が手元にしっかりある人ほど、危機的な状況も冷静に判断できる印象があります。不思議と、手元の資金に合わせた良い話がやってくることもあるんです」

SoLaboでも融資を得て資金に余裕ができたところに、ウェブメディアの買収話が舞い込んだそう。結果的に借り入れた資金で購入し、現在は事業の柱になっているといいます。

田原さんは「事業を成長させたいモチベーションがあるなら、計画的な借り入れをおすすめます。手元にまとまった資金があるのは、経営者にとって代えがたい安心感です。もし、大きく使う事案がなかったとしたら、そのまま手をつけずに返済すればよいのですから」と、創業期から覚えておくべき融資に対する考え方を教えてくれました。

「少額融資」を賢く活用。不測の事態に備え、経営に安心を

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Image: Tom Wang/Shutterstock.com

確かに、手元の資金を増やしておくのは重要です。 ただ、なんとか創業1年目を終え、事業に全力を注ぎたい2年目以降の成長を目指す段階では、資金調達にかける時間や労力がままならないのも事実。大きな金額の借り入れをせずに、事業を続けていることもあるでしょう。

そこで、活用してみたいのが少額融資サービス。一例に挙がるのは、スモールビジネス向けのオンライン融資サービス「アルトアオンライン融資サービス(以下、アルトア)」です。

【 アルトアの3つの特徴 】

  • 必要なものは弥生の会計データだけ。手続きはオンラインで完結、会社や自宅から簡単に申し込みができます 。
  • 最短即日で入金。審査結果の有効期限は30日間あり、借りたいときに備えることもできます 。
  • 弥生株式会社の子会社なので安心。保証人や担保も不要です。

アルトアは、会計ソフトで有名な弥生株式会社の子会社が提供。デスクトップアプリの『弥生会計』『やよいの青色申告』を利用する創業2年目以降の法人・個人事業主(※)なら、オンライン上で最大300万円までの融資を24時間365日、いつでも申し込むことができます。

※ 利用するには1期(12カ月)分以上の仕訳データが必要です。顧問契約をしている税理士などが『弥生会計』『やよいの青色申告』を利用している場合も利用できます。

申し込み手続きのすべてがオンラインとなり、会計データによる審査もAIが行うため、融資までがスピーディー。 前述の通り、手元の資金に余裕がない場合に、少額融資は1つの安心材料となってくれそうです。

田原さんは「アテにしていた入金が遅れても、オフィスの家賃や人件費など固定費の支払いは待ってくれません。少額融資は、そうした短期間の資金繰りを乗り切るためには有効な方法の1つだと思います」と、アルトアなど少額融資のメリットと活用法を教えてくれました。

たとえば、「急な故障による設備の修繕費」に充てる。店舗のトイレや空調、食材の冷蔵庫など、その設備が故障し事業が成り立たない事態に陥れば、売上げに大きく影響してしまいます。必要な融資を受けて急場をしのげれば、ダメージを最小限に抑えられることでしょう。

また、「閑散期の資金繰り」にも有効です。季節によって売上の変動が大きい業種なら、事前に借り入れをしておくことで、仕入費や固定費を補填しやすくなります。

ほかにも、フリーランスや小規模事業者にありがちなのが「納税資金のカバー」です。「急な出費のせいで所得税が足りない」「今年から消費税課税業者になったのを忘れていた」など、滞納できない税金関連の支払いにも活用できます。

アルトアの魅力である融資までの早さと手軽さは、悩める事業者にとっての武器になっているようです。「大きな仕事を受注できたが、急な経費が必要になった時に助かった」「資金調達の選択肢が多いほど経営は柔軟になる」など、アルトアの少額融資を上手に活用して難局を乗り切り事業を拡大してきた利用者の声も寄せられています。

長期/短期の目線で、融資と上手に付き合う

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Image: RoBird/Shutterstock.com

田原さんも「経営者の観点から、すぐに必要な借り入れができる少額融資は、何ものにも代えがたい安心感があります。経営者は、経営と営業など事業に集中する必要があるので、ネット上で簡便に手続きが済むのは効率的。潰れてしまう企業が少しずつでも減っていく要因になるはず」と、アルトアをはじめとしたオンライン融資サービスに期待を寄せてくれました。

「資金調達の選択肢が多いほど経営は柔軟になる」というアルトア利用者の声は、田原さんのアドバイスを踏まえても、頷けるところが多いでしょう。長期的な視点で、金融機関の借り入れを行い、返済実績を重ねて信用をつくる。短期的な視点で、アルトアのような少額融資を活用して難局を乗り越える。どちらも並行して推し進めることで事業の安定性は増すのです。

さて、お金の不安が少し落ち着いたところで、改めて創業2年目以降の経営のポイントを田原さんに聞いてみました。

  • 生活用、ビジネスの入金用、ビジネスの出金用に通帳を分ける。
  • 個人事業主は、生活用の通帳に給与として毎月決まった額を振り替え、支出額をわかりやすくする。
  • 毎月末日にそれぞれの通帳の残高を計算。キャッシュフローを管理して、ポジティブとネガティブな理由を振り返える。
  • 毎月、売上の5%程度で定期積金を行い、手元の資金を自力で増やす。

創業して間もない企業は、ほとんどの経営者がずさんな会計をしてしまっているとのこと。もし、心当たりがある場合は、早い段階で修正したいところです。

田原さんは「僕らの統計では、毎月の収支を見える化してキャッシュフローがきれいな事業は潰れにくい」と言います。それにより、1〜2カ月後の資金繰りを考える余裕が生まれ、備えとして融資を受ける際にも効いてきます。

まずは、『借り入れ=悪』という発想から脱し、経営を円滑に進めるための潤滑油として、融資を捉え直してみる。創業2年目以降の“資金ハック術”は、そこからはじまるのではないでしょうか。

Source: アルトア

Photo: 千葉顕弥

Image: ilkercelik , Tom Wang , RoBird/Shutterstock.com

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